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ST-DS9の登場人物のうち、Gal Dukat, Weyoun, Kai Winnの三人を私は勝手に「DS9の三悪人」と呼んでいます。三人とも登場回数が多い準主役級で、単なる悪役よりも複雑な性格を見せており、最終回に「悲劇的な」死を遂げています。(もう一人存在感のある悪役としてBrantが居ますが、Ferengiの彼は悪役なのにかなりコミカルで、しかも最後までしっかり生き延びています。)彼らは悪役ながらある意味とても人間的で、ある種の悲哀を感じさせます。そこでまず、Dukatについて考察してみました。 Gal Dukatは三人のうちで恐らく最も人気のあるキャラクターで、Star Trekのファンサイトでも彼についてはかなり語られています。彼は最初、DS9ステーション(テロックノール)の前指揮官として登場し、ワームホール出現により基地の戦略的価値が一気に高まってからは、基地の奪還をあの手この手で策略して惑星連邦特にDS9司令官のSiskoと対立して行く事になります。一方で彼はまたかなりのナルシストであり、ベイジョーの女性は自分の魅力に敵わないと勝手に思い込んでいて、特にDS9副司令官Kiraに対してストーカーを思わせるほどの執着を見せます。 しかしベイジョー支配時代の愛人との娘Ziyalが現われてからは、彼の性格は大きく変わってゆきます。娘を受け入れてから彼はカーデシアでの地位を失い、貨物船の船長に落ちぶれますが、娘に対する愛情と愛国心の強さは始めの頃の陰謀好きで陰険な性格と対照的で、この頃の彼には好感を持った視聴者も多かったと思います。そしてカーデシアのドミニオンへの参加という彼の決断によって、シリーズ後半の流れが決定付けられます。これ以降、彼は再び「悪役」となり、最終回のSiskoとの決闘を迎えることになります。 ここで私が問題にしたいのは、Dukatの決断の是非です。連邦を善と見る立場からすれば、彼の決断は裏切り行為のように感じるでしょうが、実際の所はどうでしょうか? あの時点でカーデシアはクリンゴンに侵略され、多くの犠牲者を出していましたが、連邦はクリンゴンを制止せず、カーデシアを見殺しにしました。そのカーデシアにドミニオンは援助の手を差し伸べた訳で、実際にその後クリンゴン侵略軍はカーデシア領内から一掃されます。その点ではDukatの決断は正しかった事になります。それによって、カーデシアはAlpha宇宙域の他の国家と敵対関係になりましたが、元々カーデシアと他国との関係は友好的とは言えないものでしたし、別にAlpha宇宙域への帰属意識を持つ根拠はありません。 確かに最終盤になって、ドミニオンはカーデシアの主人として振る舞い始めますが、それはDukatが地位を失ってからでした。DS9奪還作戦において、Dukatが指揮したドミニオン軍は本来勝っていたのに、ワームホールの神殿の守護者による奇跡によって一転敗北に追い込まれ、さらに娘を失ったDukatは発狂しましたが、それは彼の責任ではありません。あの「奇跡」が無ければドミニオンは戦争に勝利し、彼はカーデシア救国の英雄となっていたでしょう。もちろん、その場合でもいずれドミニオンはカーデシアに対し強圧的になっていったでしょうが、Dukatはその時の策も考えていた可能性は高いと思います。 その後、狂気のDukatはパーレイスの使徒となってSiskoへの復讐を図り、最後は自らを滅ぼす結果となりましたが、正直言って彼をそこまで追い詰めたのはSiskoだったと思います。Dukatを護送する艦内と遭難後の洞窟でのSiskoの言い分はいわゆる「勝者の裁き」で、さほど説得力を感じませんでした。少なくとも、ドミニオン戦争での彼の決断は正しかったと思います。その意味で、彼の評価はあの「奇跡」に翻弄された訳で、「運命にもてあそばれた」といえるのではないでしょうか。 |
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ガル・デュカット、いいキャラだったのに、ちょっと制作側の方向性が定まらなくて、ちょっと損をしてしまったような気がします。 |
川崎 高広 2004/12/12 15:47 |
川崎さん、コメントありがとうございます。 |
X^2 2004/12/12 19:49 |
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