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ベイジョーの宗教指導者であるKai Winn(ただし最初のうちはKaiではなくVedek)は、三人のうちでも、というよりシリーズの登場人物のうちでも最も人気のない一人でしょう。聖職者でありながら陰険な権力闘争を繰り広げる中年の太ったおばさんで、最後のDukatとのからみも、「最悪のカップル」という印象です。そして死に方もいささか間抜けでした。ただ、彼女の行動の動機は平凡ですが私にはかなり理解できます。 彼女が聖職者の道に入った経緯は明らかではありませんが、彼女なりに厳しい修行と勉学をしてVedek(司教)にまでなったのでしょう。後に彼女は「ワームホールが開くのを見たときに何も神を感じなかった」と告白していますが、現実の宗教でも神秘的体験をした高位の聖職者などほとんど居ないでしょうから、その事は彼女の信仰心が偽りであるという事を意味しません。そうやってやっとKai一歩手前の地位まで来たのに、突然Siskoという異星人が一方的に「選ばれし者」として現われ、自分より敬われるようになった訳です。実際には「神殿の預言者」と対話した事のない彼女が納得行かなかったのは当然ではないでしょうか。 確かに彼女はVedek BareilやShakarに対して陰湿な陰謀をめぐらし失脚を図りましたが、彼女の目から見れば、二人はSiskoの側近であるKiraと結託してベイジョーを連邦の傀儡国家にする売国奴です。 終盤になって、彼女はベイジョー人に化けたDukatと関係し、その後彼の正体を知って衝撃を受けた後で、それまでの信仰を棄ててパーレイスに乗り換えます。この場面はかなり衝撃的ですが、これまでベイジョーがカーデシアに占領されている間も祈りに答えなかった「神殿の預言者」を見限るのは、それなりに合理的だと思います。「もし神が居られるなら、目の前でこれほどまでに苦しんでいる者たちをなぜ今救わないのか」とは無神論から発せられる最も重要な問でしょうが、その論理で行けば、より力のある神である(と彼女には思われた)パーレースに乗り換える事こそが、ベイジョーのためになると彼女は判断したのです。 もしドミニオン戦争の時でなく、もっと普通の時代に彼女がKaiになっていれば、すばらしい指導者とは言えなくても多くのKaiと同じ程度の仕事は出来たでしょう。悪い時代に生まれてしまった悲劇の凡人指導者というのが、彼女に対する私の評価です。 |
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ルイーズ・フレッチャーを起用してのサブキャラだけに、ウィンという役は気合いが入ってるんだなぁ、あの憎々しさはさすがだなと思って見ていました。 |
川崎 高広 2004/12/16 22:17 |
あまり詳しくないのですが、ルイーズ・フレッチャーってそんな大物女優なんですか。確かにあれだけいやな奴を演じきれるのが、女優の力量なのでしょうね。 |
X^2 2004/12/16 23:54 |
ルイーズ・フレッチャーは「カッコーの巣の上で」(1975)で、アカデミー主演女優賞を受賞しています。 |
川崎 高広 2004/12/18 16:29 |
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